2014年7月26日土曜日

オフグリッド・ソーラーシステム

「オフグリッド(off-grid)」とは、電力会社の送電系統と繋がってないという意味。独立した発電&蓄電システムです。それのちっちゃいのを、DIY感覚で作るワークショップに先週末行ってきた。

まず最初に、私は電気関係に疎い。電気にはプラスとマイナスがあって、これらが接触するとショートする、ぐらいしか知らない。これじゃダメだ。このダメから少しでも脱し、大ざっぱにでも全体を把握しなくちゃいけない。そう思って、このワークショップに参加したのだが、それには自分の中にやや特別な理由がある。

私はベトナムのカンホアというところで、「カンホアの塩」という天日海塩を作っている。独自に考えた専用の塩田を作って、そこで熟練したカンホアの塩職人の方々にお願いして作っている。その塩は、海水を天日で濃縮して作っているから、塩を作ること自体、また乾燥させることには燃料・電気は使っていない。だが、その専用塩田の周辺設備では若干の電気を使う。

天日で塩作ってんだから、電気だって天日で作れないものか?

と、思い始めて数年たつ。
その設備で使う電気。具体的には、ポンプと石臼が電動。倉庫内の蛍光灯。選別や袋詰め作業所の蛍光灯・扇風機・シーラー(熱線)だ。「カンホアの塩」の専用塩田とそこに隣接するこれら設備は、一番近い人家からも1キロ以上離れているので、長々と電線が敷かれている。その電線を見上げながら、「あー、この電線がなくなったらなー」と、思う。

そこで、オフグリッド・ソーラーシステムとなるワケ。

話を先週末のそのワークショップに戻そう。

このワークショップの先生は、オスカープロジェクトの新ケ江氏。場所は、「カンホアの塩」の【石窯 焼き塩】の石窯を設計・施工・焚き方指導をしてくれた陶芸家、黒澤有一氏の自宅。そして先生が揃えてくれたものは、以下のとおり。

●ソーラー充電コントローラー
CML05-2.2(秋月電子通商)
●完全密封型蓄電池(バッテリー)
12V12Ah #250ファストン端子タイプ(秋月電子通商)
●太陽電池モジュール単結晶ソーラーパネル20W
●LED電球(電球60W相当)
12V-DE26-60WLR
●その他
キーソケット、ヒューズホルダ+ヒューズ、電線、コネクター、端子類

以上で、60W相当の電球を、使うことが出来る。
ちなみに、上記キッド一式の合計のお値段は、15,000円。

電線の皮を剥き、端子を圧着工具でつけ、配線し、完成する。器具はもちろん、工具類もあらかじめ用意して頂いてのワークショップ。ずぶの素人な私に先生は丁寧に教えてくださり、3時間後、何とか完成した。

我が家には、居間から庭への張り出しがあるので、この電球をその張り出しの下に据え付け、屋外の照明として使おうと思っている。そして、当たり前ながら、これらのキッドをそのままベトナム・カンホアへ持って行けば、この電球を照明として使えることになる。

まずは一歩。「カンホアの塩」の塩田で、塩だけじゃなく電気も作って、その設備周辺の全てのエネルギーが完結する日を夢見ている。

今回、このワークショップに参加して、若干ながら電気のことを勉強した気になったが、それと同時に、新たなハードルも見えた。それはまた後日のエントリで。

★関連エントリ:
ソーラーシステムの現実(2014年8月11日)

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