2010年11月18日木曜日

プーリア州のオリーブ収穫


前回のエントリ冒頭に、オリーブの木が延々と続くプーリア州の風景写真があるが、左の写真は、その風景の続きである、オストゥーニ郊外にあるアグリツーリズモ、Masseria Salinolaのオリーブの木。この木は、畑ではなく宿泊施設などがある塀で囲まれた敷地内の庭にあったもの。つまり庭木なんだけど、入り口の門を入って母屋への途中に、不動明王のように鎮座されている。これが樹齢1000年という。「どーやって1000年というのが分かるの?」という疑問はさて置き、存在感は圧巻だ。下の部分が割れてるが、数百年以上になると、スッーと一本になってる木はほとんどなかった。そして、このMasseria Salinolaの敷地から畑に移動し、「オリーブの収穫体験」をさせてもらった。

収穫体験させてもらったオリーブの実が右の写真。最初に収穫する木の下にネットを敷いて、たわわになっている実の黒くなっているものだけを落とす。高いところの実は、熊手のようなもので掻き落とす。こんなに間近に木になってる本場のオリーブの実なんて初めてだったから、黒い実を口に入れてみた。農場の人は、「マズいよ−」と苦い顔して注意してくれたけど、こんな経験そうは出来ない。思ったより水分が多かったのが印象的。皮がブドウのように口の中でプチッとはじけた。今度は手で実の皮を破いてみたら、そのジュースがピュッと飛んでシャツに飛び散ったぐらいだ。味は、もちろんオイリーな感じはあったけど、渋く、苦く、エグく、酸味もあり、後味で舌がしびれる感じ。アドバイスどおり、ペッとはき出す。

そしてこれが収穫した実。少しは緑色のもあるけど、だいたい黒いのが多いでしょ。私たちはお遊びの収穫なので手詰みとなるが、ほとんどは、機械で幹を揺すったり、自然に落ちたりしたものが収穫される。手詰みの方が、ちょうど熟れ時の実が多くなるから、ワンランク上のオイルになるらしい。まぁ、どんな方法にせよ、収穫した実は、近くの圧搾工場に運ばれて絞られる。私は、水分が多いことが気になったので、その点を質問したら、「絞った汁を2週間置いとくと、オイルと汁に分離する」とのこと。そのオイル部分が、オリーブオイルとなるらしい。だから、私たちの収穫した実がオイルになるのは2週間以上先の話になる。

そんでもって、今度はこの農園で作られたオリーブオイルを試食した。ん〜、実よりもずいぶんやさしく旨みがあるが、後味の刺激感は同じようなものがあった。私が東京で買うイタリア産のオリーブオイルにはこういう刺激感は少ない。何が違うのだろうか。よくオリーブオイルの宣伝文句に、「酸度が低い」というのがある。ここのオリーブオイルも、添乗員の方が「酸度が低いオリーブオイルです」と説明していた。この後味の刺激感は酸度とは関係ないのか。それともフレッシュさから由来するものであろうか。これがトスカーナでなくプーリアの特徴なのだろうか。未だに分からない。

でもって、こちらが樹齢800年様。1000年様より200年ぐらい小さい(ふざけてゴメンナサイ)。今度は人が入った写真だから大きさが分かるでしょ。ここの息子さんがうちの子(3歳)を抱き上げようとしてくれている。この800年様も真ん中が割れているが、1本のオリーブです。大人でもその割れ目に入れるぐらい。うちの子は、その割れ目に入って遊んでたんですね。そこを出たところの風景です。

で、収穫体験の後は、畑の脇でここのお母さんの料理のプチ前菜パーティーです。何でプチ前菜かというと、このあと母屋のレストランで改めてランチだったから。まー何食べてもおいしい。左に赤く見えるのはブルスケッタのトマトで、もちろんワイン、右は熟成タイプのチーズなんですが、そのチーズに刺さってるツマヨウジ、分かりますか? よくある紙製のカバーに入ったツマヨウジなんだけど、紙からツマヨウジを完全に出さないで、半分だけむく感じで、紙の部分がよりになってる。その部分がツマヨウジのグリップになってるんですね。それをお見せしたくて、この写真載せました。オッシャレェ〜。是非、真似してください。

まだまだ続く、イタリア旅行のブログです。

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